半導体の高性能化、高機能化にともない素子の集積度、入出力数は年々増加の一途を辿っています。一方でプリント配線基板への高密度実装の観点から、半導体パッケージの薄型小型化と多ピン化が進んでおり、パソコン、VTR、携帯電話などの電子機器の高性能化、小型化に大いに貢献しています。
半導体封止材用途には、優れた生産性や特性から、エポキシ系樹脂封止材を使用したトランスファー成形が採用されていますが、成形サイクルを向上させるため、金型からの離型性およびエポキシ系樹脂の流動性改善が重要となります。このような特性改良のために、ワックスがエポキシ系樹脂半導体封止材に添加されます。
エポキシ系樹脂封止材に、適したワックスを添加すると、優れた離型性と流動性を発揮するばかりでなく、密着性に悪影響を与えません。また、耐リフロー性向上および線膨張係数低減のため高充填される、合成シリカなどの充填材の均一分散に寄与する分散剤としても効果があります。